資金の要件
資金の要件
資金の要件とは、許可を受けようする会社等が、運送事業を経営する資金的な能力を有しているか否かを判断する一定の条件のことです。
具体的に言いますと、「一般貨物自動車運送事業経営許可申請書」の「事業の開始に要する資金及び調達方法」の様式に従って細かく算出した資金が実際に確保できていることを、金融機関から発行された残高証明書によって証明します。
資金の「算出」と「裏付け」が必要なわけです。
実際にどのような資金が必要か
許可上求められる資金の種類は、以下のように分けることができます。
- ① 人件費
- ② 燃料費
- ③ 油脂費
- ④ 修繕費
- ⑤ 車両費
- ⑥ 施設購入・使用料
- ⑦ 什器・備品費
- ⑧ 施設賦課税
- ⑨ 保険料
- ⑩ 登録免許税
- ⑪ その他費用
具体的にどのくらいの資金が必要なのかはケースバイケースなので一概には言えませんが、かなりまとまった金額が必要であることは間違いありません。
例えば、役員報酬や従業員給与をいくらで設定するのか、実際に何台の車両を購入するのか、購入する車両は新車なのか中古車なのか、車両1台あたりの月間の走行距離や高速道路使用料金はいくらになるか、営業所・車庫は賃貸なのか自社所有物件なのか、新規で購入するのかなど、様々な内容によって大きく変動します。
確保しなければならない資金の額によっては銀行借り入れも検討しなければならないでしょう。そうなれば、実際の事業開始から逆算して、申請前に金融機関等から融資を受けなければなりません。
実際、申請書提出段階では必要な資金額に対応した「預金残高証明書」を提出する必要がありますから、申請者には計画的な動きが求められます。